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クマ取りの施術後、「いつからメイクできるの?」と鏡を見ながら気になっている方も多いのではないでしょうか。ダウンタイムを乗り越え、一日も早く理想の目元で外出したいという気持ちは当然です。
しかし、その焦りが感染症や炎症といったトラブルを招き、美しい仕上がりを台無しにしてしまう可能性があるとしたら…。実は、メイクを安全に再開できるタイミングは、皮膚を切開する「切開法」なら抜糸後の約1週間後、まぶたの裏からアプローチする「経結膜脱脂法」なら翌日からと、受けた手術方法によって全く異なるのです。
この記事では、施術方法ごとの詳しい再開時期から、内出血をカバーするコンシーラー術、回復を妨げないスキンケアの注意点まで、あなたの疑問に詳しくお答えします。
クマ取りの施術後、「いつからメイクができるの?」と気になる方は多いでしょう。お仕事や外出の予定を考えると、一日も早く普段通りの生活に戻りたいですよね。しかし、施術後の目元はご自身が思う以上にデリケートな状態です。
焦ってメイクを再開してしまうと、傷口から細菌が入り込み感染症を起こしたり、炎症が悪化して治りを遅らせたりする可能性があります。美しい仕上がりを維持するためにも、安全にメイクを再開できるタイミングを知ることが大切です。
下眼瞼形成術、いわゆるクマ取りには、皮膚側からアプローチする方法と、まぶたの裏側(結膜)からアプローチする方法の2つが基本です。ご自身が受けた手術方法に合わせて、適切な時期を把握しましょう。
「切開法」は、下まつげの生え際に沿って皮膚を切開する方法です。「経皮的アプローチ」とも呼ばれ、目の下のふくらみ(眼窩脂肪)を移動させたり、余分な皮膚を取り除いたりします。皮膚のたるみが目立つ場合に選択されることが多い手術法です。
この方法では皮膚を縫い合わせるため、メイクの再開は**「抜糸後」**が絶対的な目安となります。抜糸は通常、施術から5日~1週間後に行われます。抜糸前の傷口はまだ完全に閉じておらず、感染に対して非常に無防備な状態です。
この時期にファンデーションなどの化粧品の成分が傷口に入ると、以下のようなリスクがあります。
時期 | メイクの可否 | 注意点 |
---|---|---|
施術当日〜抜糸前 | 不可 | 傷口に触れず、処方された軟膏などで保護し、清潔を保ちます。 |
抜糸当日 | 目元以外は可能 | 医師の許可が必要です。傷口周辺への刺激は絶対に避けてください。 |
抜糸の翌日以降 | 目元のメイクも可能 | 医師が傷の状態を確認し、許可が出てから再開します。低刺激の製品を選びましょう。 |
抜糸が完了し、医師の診察で問題がないと判断されてから、初めて目元のメイクが可能になります。再開直後は、傷跡部分を強くこすらないよう、細心の注意を払ってください。
まぶたの裏側にある結膜(けつまく)を小さく切開し、そこから脂肪を取り出したり、くぼみへ移動させたりする方法が「経結膜脱脂法」です。これは「結膜的アプローチ」と呼ばれ、顔の表面に傷ができないため、ダウンタイムが比較的短いのが大きな利点です。
この方法は、皮膚のたるみが少なく、主に目の下の脂肪のふくらみ(眼窩脂肪のヘルニア)が原因でクマができている方に適しています。
皮膚表面に傷がないため、ファンデーションやチークといった施術部位以外のメイクは、早ければ施術の翌日から可能です。ただし、腫れや内出血の程度には個人差があるため、必ず医師の診察を受け、指示に従ってください。
一方で、アイシャドウやアイライン、マスカラなどのアイメイクは、まぶたの裏側にある傷に刺激を与える可能性があるため、すぐには再開できません。
メイクの種類 | 再開の目安 | 注意点 |
---|---|---|
ベースメイク (ファンデーションなど) |
施術の翌日以降 (医師の許可後) |
目の周りを避け、優しく塗布します。腫れが強い場合は控えましょう。 |
アイメイク (アイシャドウなど) |
施術後1週間程度 (医師の許可後) |
結膜の傷が治癒してから再開します。粘膜や傷に近い部分は避けてください。 |
目元のメイクは、施術による内出血や腫れが落ち着き、医師が結膜の状態を確認して許可を出してから開始してください。目安は術後1週間程度ですが、回復の進み具合によって前後します。
クマ取りでは、目の下のふくらみを取るだけでなく、くぼんでいる部分にご自身の脂肪やヒアルロン酸を注入することがあります。これは、単に脂肪を除去するだけでなく、まぶたと頬の境界線を滑らかにし、より自然で若々しい印象に仕上げるためです。
脂肪注入などを併用した場合、メイクの再開は通常よりも慎重になる必要があります。その理由は、注入した脂肪やヒアルロン酸が組織に定着するまでには時間がかかるためです。
定着する前にメイクやクレンジングで目元を圧迫したり、強くこすったりすると、以下のような問題が生じる可能性があります。
そのため、脂肪注入などを併用した場合は、施術部位のメイクは最低でも1週間は控えるのが一般的です。医師が診察で定着具合を確認し、許可が出てから再開するようにしてください。
アイメイクは、クマ取り後のケアで最も注意が必要なポイントです。施術部位に近く、目の中に化粧品が入るリスクもあるため、再開のタイミングは厳守してください。
手術方法にかかわらず、アイメイク再開の原則は**「最低でも術後1週間が経過し、医師の診察で許可が出てから」**です。これは、術後の合併症として最も避けたい「感染」を防ぐために非常に重要です。
以下に、部位別の再開タイミングと注意点をまとめました。
メイクの部位 | 再開の目安 | 注意点 |
---|---|---|
コンタクトレンズ | 術後1週間以降 | 医師の許可が必須です。特に経結膜脱脂法では結膜の傷に直接触れるため厳禁です。それまでは眼鏡を使用してください。 |
アイシャドウ | 術後1週間以降 | ラメやパールの大きいものは粉が傷に入る可能性があるため避け、肌なじみの良いマットなタイプから始めましょう。 |
アイライン | 術後1週間以降 | まつ毛の生え際ギリギリや粘膜(インライン)は避けて引いてください。お湯で落とせるフィルムタイプが推奨されます。 |
マスカラ | 術後1週間以降 | 根元から塗ると皮膚への刺激になるため、毛先を中心に軽くつける程度にしましょう。クレンジングしやすいものが望ましいです。 |
特にコンタクトレンズは、眼球の表面に直接触れるため、結膜側からアプローチする経結膜脱脂法の場合は特に注意が必要です。医師の指示に従い、指定された期間は必ず使用を控えましょう。
クマ取りの施術後、目元はご自身が感じている以上にデリケートな状態です。手術による外科的な侵襲(しんしゅう:身体への負担)で、皮膚のバリア機能は一時的に低下し、普段は何ともない刺激にも敏感に反応しやすくなっています。
ダウンタイム中の適切なケアは、施術の効果を最大限に引き出し、美しい仕上がりを維持するために非常に重要です。ここでは、施術後の敏感な肌をいたわりながら、気になる部分をカバーするためのメイクとスキンケアの5つのポイントを、内科医の視点も交えて具体的に解説します。
施術後の内出血や腫れは、多くの方が気になる点でしょう。これらは、手術によって傷ついた毛細血管から血液が漏れ出たことによる、正常な治癒過程の一部です。内出血の色は、血液中のヘモグロビンが分解されるにつれて変化していきます。
この色の変化に合わせて、メイクの色を工夫することで、内出血を自然にカバーできます。ポイントは、お互いの色を打ち消し合う「補色(ほしょく)」を使うことです。
内出血の色 | おすすめのコントロールカラー・コンシーラー |
---|---|
赤紫〜青紫 | グリーンの下地で赤みを抑え、その上からオレンジやイエロー系のコンシーラーを重ねます。 |
黄緑〜黄色 | ピンク系やパープル系のコンシーラーでくすみを払い、肌の色になじませます。 |
塗り方の手順とコツ
施術部位をこする行為は、治りかけの微細な血管を再び傷つけ、内出血を長引かせる原因になります。また、摩擦による刺激は「炎症後色素沈着」というシミのリスクを高めるため、絶対に避けてください。
施術後の肌は、バリア機能が低下し、外部からの刺激を受けやすい状態です。普段使っている化粧品でも、赤みやかゆみといったトラブル(接触皮膚炎)を引き起こす可能性があります。そのため、ダウンタイム中は肌への負担が少ない製品を選ぶことが大切です。
化粧品選びの3つのポイント
メイクをすることと同じくらい、あるいはそれ以上に重要なのが「落とし方」です。不適切なクレンジングや洗顔による摩擦は、治癒を遅らせるだけでなく、長期的には下まぶたが外側にめくれてしまう「下眼瞼外反」などの合併症のリスクを高める可能性も指摘されています。
クレンジングのポイント
洗顔のポイント
医師の許可が出てアイメイクを再開する際も、細心の注意が必要です。特にまぶたの裏側を切開する経結膜脱脂法の場合、結膜の傷が完全にふさがるまでは、化粧品の粒子が侵入して感染を起こすリスクがあります。
アイシャドウの選び方と塗り方
アイラインの引き方
また、まぶたに圧力がかかるビューラーの使用は、少なくとも術後1ヶ月程度、あるいは医師の許可が出るまでは控えるようにしましょう。
施術後の肌は乾燥しやすく、バリア機能も低下しています。乾燥はかゆみや刺激感の原因となり、無意識に掻いてしまうことで回復を遅らせる可能性があります。肌のバリア機能をサポートし、健やかな回復を促すためには、徹底した保湿が何よりも重要です。
保湿ケアのステップ
また、皮膚の健康は外側からのケアだけでなく、内側からのケアも大切です。皮膚の再生には、タンパク質やビタミン、ミネラルを豊富に含むバランスの取れた食事が欠かせません。そして、十分な睡眠は、組織の修復に欠かせない成長ホルモンの分泌を促します。ダウンタイム中は、身体の内側からも回復をサポートすることを意識してください。
クマ取りの施術後は、メイクの再開時期だけでなく、日常生活全般において注意が必要です。ダウンタイムは単に見た目が回復する期間ではありません。手術によってダメージを受けた皮膚や皮下組織が、細胞レベルで修復・再構築されるための、医学的に非常に重要なプロセスです。
この期間の過ごし方が、最終的な仕上がりの美しさや、合併症のリスクを大きく左右します。内科医の視点からも、局所の回復にはバランスの取れた栄養や十分な睡眠といった全身の健康状態が不可欠です。ここでは、皆様からよくいただくご質問に、医学的根拠を交えながら詳しくお答えします。
コンタクトレンズの装着は、**原則として術後1週間は絶対に避けてください。**再開する際は、必ず医師の診察を受け、結膜の傷が完全に治癒していることを確認した上で、許可を得てからにしましょう。
特に、まぶたの裏側を切開する「経結膜脱脂法」では、結膜に直接傷ができます。この状態でレンズを装着する行為は、傷口にレンズが直接触れることになり、以下のような深刻なリスクを伴います。
ダウンタイム中は、目の負担を軽減するためにも眼鏡を使用してください。医師の許可が出て再開する際も、まずは短時間から試し、充血や異物感、痛み、かすみなどの異常がないか慎重に確認しましょう。少しでも違和感があれば、すぐに使用を中止しクリニックにご相談ください。
まつげエクステやまつげパーマは、目元に直接的な化学的・物理的刺激が加わるため、クマ取りの施術後は特に慎重な判断が求められます。安全を最優先に考え、再開は早くても術後1ヶ月以上が経過し、医師の診察で許可が出てからにしてください。
術後のデリケートなまぶたに、これらの施術が及ぼす影響は決して小さくありません。
施術を再開する際は、アイリストの方に「いつ、どのようなクマ取り手術を受けたか」を必ず正確に伝えることが重要です。医師とアイリスト、両方の専門家の意見を確認し、万全の状態で臨むようにしましょう。
「少しだけなら」「隠したいから」という気持ちでメイクを早く再開してしまうと、回復を妨げ、思わぬトラブルを招くことがあります。医師が指示する期間を守ることは、美しい仕上がりを手に入れるための治療の一環です。
術後の皮膚は、外科的な侵襲(しんしゅう)によってバリア機能が著しく低下しています。この無防備な状態でのメイクには、以下のような医学的リスクが伴います。
最終的な傷跡の美しさは、ダウンタイム中の炎症をいかにコントロールできるかにかかっています。焦らず、肌が十分に回復するのを待つことが、何よりの美容ケアとなります。
術後の経過には個人差がありますが、「正常な治癒過程」と「異常のサイン」を見分けることが重要です。少しでも不安を感じたら、自己判断せず、すぐにクリニックへ連絡してください。
以下の症状が一つでも見られる場合は、合併症の可能性があります。診療時間外であっても、速やかにクリニックの緊急連絡先へ相談してください。
特に「視機能の異常」は、眼球の裏側で出血が起きている「球後出血」などの緊急性の高い状態を示唆している場合があります。ためらわずに連絡することが、ご自身の目と健康を守るために最も大切なことです。
今回は、クマ取り後のメイク再開のタイミングや、ダウンタイム中の注意点について詳しく解説しました。
施術後は、一日も早くメイクをして普段通りの生活に戻りたいと考えるのは自然なことです。 しかし、最も大切なのは、焦らずに医師の指示を守ることです。自己判断でメイクを再開してしまうと、感染や炎症を引き起こし、かえって回復を遅らせてしまう可能性があります。
施術方法によって再開時期は異なりますが、必ず医師の許可を得てからにしましょう。美しい仕上がりを叶えるためには、ダウンタイム中の丁寧なセルフケアが何よりも重要です。 不安なことや気になる症状があれば、些細なことでも遠慮なくクリニックに相談してくださいね。
監修医師プロフィール
近畿大学医学部医学科 卒業
大和高田市立病院 麻酔科
奈良県立医科大学附属病院 眼科
大手美容クリニック 仙台院
大手美容クリニック 銀座院
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