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クマ取り施術、お疲れ様でした。しかし、本当の成否は施術が終わった瞬間から始まります。成功すればハリのある理想の目元へ、しかし一歩間違えれば「炎症後色素沈着」という新たなシミを生むことも。その運命の分かれ道が、術後のスキンケアにあることをご存知でしたか?
「早く綺麗になりたい」という焦りから自己判断で美容液を再開したり、紫外線対策を怠ったりすることが、回復途中のデリケートな肌には取り返しのつかない刺激となり得ます。実際に、術後の過ごし方一つで、数ヶ月後の仕上がりには歴然とした差が生まれるのです。
この記事では、医師が内科医としての視点も交え、施術効果を最大化するためのスキンケア術を徹底解説。推奨される成分からダウンタイムを短縮する生活習慣まで、あなたの努力を無駄にしないための「治療の一環」としてのケア方法をお伝えします。
クマ取りの本当の成否は、施術が終わった瞬間から始まります。
施術後の肌は、医師が意図的に作った「管理された怪我(controlled injury)」の状態です。肌自身が持つ治癒力を最大限に引き出し、理想の仕上がりへと導くためには、術後のスキンケアが極めて重要になります。
この期間のケアは、単に肌を保湿するだけではありません。内科医の視点から見れば、それは皮膚の再生サイクルを正常化させ、体の内側と外側から回復を力強く後押しする「治療の一環」なのです。

術後の過ごし方が、数ヶ月後の仕上がりにどれほど大きな違いを生むか。2つの典型的なケースで見ていきましょう。
【スキンケア成功例:指示通りのケアを徹底】
医師の指示を守り、術後1ヶ月間は「保湿」と「紫外線対策」に専念。処方された保護テープを貼り、外出時はサングラスと帽子を欠かしませんでした。
スキンケアは刺激の少ない敏感肌用に切り替え、目元は絶対にこすらず、優しく押さえるように塗布。この丁寧なケアの結果、内出血や腫れは速やかに改善し、3ヶ月後には傷跡もほとんど目立たない、ハリのある目元が実現しました。
【スキンケア失敗例:自己判断でケアを開始】
「もっと早く綺麗になりたい」という焦りから、術後2週間で美白成分やエイジングケア成分配合の美容液を再開。紫外線対策も「少しの時間だから」と怠りがちでした。
その結果、回復途中のデリケートな肌には強すぎる刺激となり、赤みやかゆみが発生。肌を守ろうとする防御反応が過剰に働き、3ヶ月後には「炎症後色素沈着」というシミができてしまいました。
| 項目 | 成功例 | 失敗例 |
|---|---|---|
| 保湿 | 徹底 (低刺激製品を使用) |
不十分 |
| 紫外線対策 | 徹底 (物理的遮光も併用) |
不十分 |
| 使用製品 | 医師の指示に従う | 自己判断で刺激の強い製品を使用 |
| 物理的刺激 | 極力避ける | こすってしまう |
| 結果 | 順調に回復し、美しい仕上がり | 色素沈着などの肌トラブルが発生 |
術後の非常にデリケートな肌には、皮膚科学に基づいて開発されたドクターズコスメが有効です。ドクターズコスメは、術後のデリケートな肌状態を考慮して開発されており、肌をサポートする成分が配合されています。
当院では、以下の3つの役割を持つ製品を段階的に使用することを推奨しています。
バリア機能サポート美容液(セラミド、ヒアルロン酸配合)
抗炎症・鎮静ローション(トラネキサム酸、グリチルリチン酸配合)
血行促進・色素沈着予防クリーム(ビタミンK、ビタミンC誘導体配合)
美しい仕上がりは、体の内側からのケアがあってこそ完成します。「肌は内臓の鏡」と言われるように、日々の生活習慣が回復スピードを大きく左右するのです。
回復を加速させる食事
「質の良い睡眠」を確保する
睡眠中に分泌される「成長ホルモン」は、肌の修復を促すために重要な役割を果たします。
血行を賢くコントロールする
術後1週間は、血行のコントロールが鍵となります。
切開を伴う施術の場合、傷跡が最終的にどれだけ目立たなくなるかは、術後3ヶ月〜6ヶ月のケアにかかっています。
シリコンジェルシート・テープ
抜糸後、傷跡が完全に乾いた状態から使用します。
ヘパリン類似物質含有クリーム
血行促進と高い保湿効果を持つ医療用成分です。
紫外線吸収剤フリー(ノンケミカル)の日焼け止め
傷跡は、健康な皮膚よりもはるかに紫外線の影響を受けやすい状態です。
クマ取りの施術後、あなたの目元では「創傷治癒(そうしょうちゆ)」という、体が意図的な傷を治そうとする複雑なプロセスが始まっています。
内出血や腫れ、軽い痛みといった症状のほとんどは、この治癒過程で起こる正常な生体反応です。しかし、ごくまれに、このプロセスが順調に進んでいないことを示す「サイン」が現れることがあります。
ここでは、安心してダウンタイムを過ごすために知っておきたい「正常な経過」と「異常のサイン」の見分け方を、内科医の視点から具体的にお伝えします。

施術による内出血や腫れは、皮膚の下にある毛細血管が傷つくことで起こる、避けられない反応です。通常、1〜2週間ほどで体内に吸収され、黄色っぽく変化しながら薄れていきます。
しかし、この期間が長引く場合、体の外側と内側の両方に原因が隠れている可能性があります。
【長引く主な原因】
血行の過剰な促進
飲酒や長風呂、激しい運動は、全身の血管を拡張させます。すると、修復途中のデリケートな毛細血管から再び血液や組織液が漏れ出し、内出血や腫れを悪化させてしまうのです。
物理的な圧力・刺激
目元をこする、うつ伏せで寝るなどの行為は、患部に直接圧力をかけ、内出血の範囲を広げたり、腫れを長引かせたりする原因になります。
内科的な要因(体質・持病)
高血圧の方は、常に血管に高い圧力がかかっているため出血しやすく、血が止まりにくい傾向があります。また、血液をサラサラにする薬を内服中の方も、内出血が広がりやすくなることがあります。
【ご自身でできる対処法】
術後〜3日間(急性期):とにかく冷やす
保冷剤をタオルで包み、1回15分程度を目安に優しく当てて冷やします。血管を収縮させ、内出血と腫れの拡大を最小限に食い止めます。
睡眠時の工夫
枕を心臓より高い位置にすることで、目元に溜まった余分な水分や血液が重力によってスムーズに流れ、翌朝のむくみや腫れを軽減できます。
もし2週間を過ぎても内出血が濃くなる、あるいは腫れや痛みが強まる場合は、血腫(けっしゅ:血液の塊)ができている可能性も考えられます。自己判断せず、必ずクリニックにご相談ください。
施術後の目元は、いわば「小さな火事(炎症)」が起きている状態です。この火事をうまく鎮火できないと、その跡地に「炎症後色素沈着」というシミができてしまうことがあります。
これは、肌が炎症ダメージから細胞核を守ろうと、メラニン色素を過剰に生成してしまう防御反応の結果です。この色素沈着を防ぎ、クリアな目元を実現するために、以下の2つのルールは最低でも3ヶ月間、徹底してください。
ルール1:紫外線を「徹底的」に遮断する
バリア機能が低下した術後の肌にとって、紫外線は炎症を悪化させる大きな要因となります。メラノサイト(色素細胞)を過剰に刺激し、色素沈着のリスクを飛躍的に高めます。
ルール2:物理的な刺激を極力避ける
「こする」「かく」といった行為は、肌内部の微細な炎症を長引かせ、色素沈着を招く直接的な引き金になります。
これらのルールは、美しい仕上がりのためだけでなく、皮膚の正常な回復を守るための「治療」の一環とお考えください。
術後の肌は、皮膚を守るバリア機能が一時的に低下しています。そのため、乾燥しやすくなるのは正常な経過ですが、このバリアの隙間から細菌が侵入し、「感染」を起こすリスクもゼロではありません。
「ただの乾燥」による症状は適切な保湿で改善しますが、「感染」は放置すると悪化する一方です。以下のポイントで、ご自身の症状を注意深く観察してください。
| チェック項目 | 正常な経過(乾燥・炎症) | 感染のサイン(要注意) |
|---|---|---|
| 腫れ方 | 全体的にむくんでいる感じ | 傷口周辺が局所的に赤くパンパンに腫れる |
| 熱っぽさ | ほんのり温かい程度 | 明らかに熱を持っている(熱感) |
| 痛みの質 | つっぱる感じ、軽いヒリヒリ感 | ズキズキと脈打つような痛み |
| 分泌物 | 透明〜少し黄色い浸出液(少量) | **黄色や緑色のドロっとした膿(うみ)**が出る |
| 体調の変化 | なし | 悪寒や37.5℃以上の発熱を伴うことがある |
最大の違いは、症状が時間とともに軽快するか、悪化の一途をたどるかです。保湿をしても赤みや痛みが強まる、日に日に腫れがひどくなるなど、「おかしいな」と感じたら、決して自己判断しないでください。
「この程度で連絡していいのかな?」と迷う必要はありません。早期の対応が、回復を早める一番の近道です。
以下の症状は、頻度としては極めてまれですが、万が一起こった場合は緊急の対応を要する危険なサインです。眼球そのものや視力に関わる重大な合併症の可能性を示唆します。
時間帯や曜日を問わず、直ちに施術を受けたクリニックへ連絡してください。
急な視力低下・視野が欠ける・物が二重に見える
→ 眼球の裏側で出血が起こり、視神経を圧迫しているサイン(球後出血など)の可能性があります。
鎮痛剤を飲んでも全く効かない、激しい目の痛みや頭痛
→ 眼圧が急上昇している、あるいは重度の感染症のサインかもしれません。
目が開けられないほど、まぶたが急激に腫れ上がる
→ 内部で活動性の出血が続いている(眼窩内血腫など)可能性が考えられます。
片方の目だけが異常に腫れるなど、左右差がどんどん開いていく
→ 片側だけの出血や重度の感染を示唆する重要な所見です。
これらのサインは、「様子を見よう」という判断が、回復に大きな影響を及ぼす可能性があります。ご自身の安全を最優先し、ためらわずに専門家の指示を仰いでください。それが、私たち医師の願いでもあります。
今回は、クマ取り後のスキンケアとダウンタイムの過ごし方について解説しました。
施術後のデリケートな肌へのケアは、美しい仕上がりを左右する「治療の最終段階」とも言える大切な期間です。
最も重要なのは、「徹底した保湿」「紫外線対策」「物理的な刺激を避ける」という3つの基本原則を守ることです。自己判断でケア製品を選んだり、生活習慣が乱れたりすると、色素沈着といった思わぬトラブルを招く原因になりかねません。
ダウンタイム中に少しでも不安なことや、「いつもと違う」と感じる症状があれば、決して一人で悩まず、すぐにクリニックへご相談ください。理想の目元は、医師と患者様の二人三脚で完成します。正しいケアで、施術の効果を最大限に引き出しましょう。
監修医師プロフィール
近畿大学医学部医学科 卒業
大和高田市立病院 麻酔科
奈良県立医科大学附属病院 眼科
大手美容クリニック 仙台院
大手美容クリニック 銀座院
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